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重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
森川 茂
1
1国立感染症研究所 獣医科学部
キーワード:
ブニヤウイルス科感染症
,
発生率
,
感染症伝播
,
RT-PCR法
,
新興・再興感染症
,
SFTSウイルス
Keyword:
Bunyaviridae Infections
,
Incidence
,
Disease Transmission, Infectious
,
Reverse Transcriptase Polymerase Chain Reaction
,
Communicable Diseases, Emerging
pp.522-528
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015270402
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重症熱性血小板減少症候群(severe fever with thrombocytopenia syndrome;SFTS)は,2009年に中国の河南省や湖北省等で原因不明の急性感染症として初めて流行が確認された,新興ウイルス感染症である.SFTSは,高熱,消化器症状,血小板減少,リンパ球減少等の特徴的な症状を呈する.流行当初は,臨床症状などから顆粒球アナプラズマ症が疑われたが,ほとんどの患者でアナプラズマ感染が否定された.多くの症例でCRPが上昇しないことからウイルス感染症が疑われ,2011年に中国予防医学中心のLi Dexin教授の研究チームにより, ブニヤウイルス科フレボウイルス属の新興ウイルスが同定され,SFTSウイルスと命名された.(「はじめに」より)
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