白血病治療の最前線 慢性骨髄性白血病に対する新規薬物療法

初発慢性骨髄性白血病慢性期に対する標準治療はimatinib(グリベック)である。しかし約1/3の症例は、治療効果不十分、有害事象により治療変更が必要となる。第二世代のチロシンキナーゼ阻害薬として、nilotinib、dasatinibが臨床導入された。imatinib抵抗例の場合、まずBCR-ABLの点突然変異を検索する。点突然変異が検出された場合には、その点突然変異に感受性の高い薬剤を選択する。点突然変異が検出されない場合は、高血圧、呼吸器疾患の既往･合併例ではnilotinib、糖尿病、膵炎の既往、合併例ではdasatinibを選択する。標準量のimatinibでPh染色体が減少し、血球数がコントロールされている場合は、imatinib増量も選択肢の一つになりうる。