特集 全身症状を伴う皮膚疾患(2)
臨床例
悪性リンパ腫や結核性皮下膿瘍と鑑別を要したネコひっかき病
伊藤 亜希子
1
,
甲斐 宜貴
,
石川 一志
,
後藤 瑞生
,
波多野 豊
,
藤原 作平
1大分大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
Minocycline
,
腋窩
,
鑑別診断
,
ネコひっかき病
,
皮膚腫瘍
,
リンパ腫
,
冷膿瘍
Keyword:
Axilla
,
Cat-Scratch Disease
,
Diagnosis, Differential
,
Lymphoma
,
Minocycline
,
Skin Neoplasms
pp.885-888
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014082402
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<症例のポイント>初診時に右上肢にひっかき傷がなく、右腋窩皮下腫瘤と発熱、体重減少を主訴としたネコひっかき病の1例を報告した。画像所見や臨床症状から悪性リンパ腫や結核性皮下膿瘍との鑑別を要し、外科的に腫瘤摘出術を施行した。血清Bartonella抗体はIgG、IgMともに有意に上昇していた。本邦におけるネコ飼育数の増加から、ネコひっかき病の発症は今後も増加する可能性が高く、常に念頭におき早期に診断・治療すべきと考えた。
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