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手術中にアナフィラキシーショックをおこした原因をプリックテストで確認した3症例
井上 雅子
1
1香川県立中央病院 皮膚科
キーワード:
アナフィラキシー
,
胃切除
,
術中期
,
皮膚テスト
,
腹腔鏡法
,
ラテックスアレルギー
,
Rocuronium Bromide
,
Sugammadex
,
大腸切除
,
子宮筋腫核出術
Keyword:
Anaphylaxis
,
Gastrectomy
,
Intraoperative Period
,
Laparoscopy
,
Skin Tests
,
Latex Hypersensitivity
,
Uterine Myomectomy
,
Rocuronium
,
Sugammadex
pp.1115-1119
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014067168
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手術中にアナフィラキシーショックを起こした3症例についてプリックテストにより確定診断した。プリックテストは症例1、2は発症後6週間後、症例3は発症後4週間後に行った。症例1は蜂窩織炎、アトピー性皮膚炎の既往がある43歳女性で、胃粘膜下腫瘍に対する腹腔鏡下胃切除術の開始20分後に急激な気道内圧上昇、酸素飽和度低下、著明な血圧低下、眼瞼の膨疹を認め、手術を中止した。筋弛緩薬ロクロニウムが原因であった。症例2は79歳男性で、大腸癌に対する腹腔鏡下大腸切除術終了後、著明な血圧低下、頻脈、全身の皮膚紅潮を認めた。筋弛緩薬拮抗薬スガマデクスが原因であった。症例3は花粉症、食物アレルギーがある歯科衛生士の44歳女性で、子宮筋腫に対する筋腫核出術の開始10分後に全身の紅潮、著明な血圧低下を認めた。原因はラテックスであった。仕事でゴム手袋を使用するため日常的にラテックスに感作していたと考えられた。
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