特集 リンパ管異常症に対する外科
リンパ管奇形に対する漢方内服療法
小川 恵子
1
Keiko Ogawa-Ochiai
1
1広島大学病院漢方診療センター
pp.973-981
発行日 2026年9月25日
Published Date 2026/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001677
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はじめに
リンパ管奇形(lymphatic malformation:LM)は,リンパ管の形成異常に起因する低流速性脈管奇形であり,病変の部位や広がりによって,腫脹,疼痛,出血,感染,整容上の問題に加え,気道・消化管の圧迫などの重篤な機能障害をきたす。治療の中心は硬化療法および外科的切除であり,難治例や広範病変ではシロリムスなどのmTOR阻害薬も用いられる。しかし,microcystic病変や重要臓器・神経に近接する浸潤性病変では,完全な治療が困難な場合がある。また,硬化療法や手術には炎症,神経障害,瘢痕,術後リンパ漏などの合併症があり,mTOR阻害薬では感染,骨髄抑制,代謝異常などに対する継続的な管理を要する。このため,低侵襲で反復可能な薬物治療として漢方薬が注目されつつある。本稿では,越婢加朮湯を中心にエビデンスとその使い方について述べる。

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