特集 異物の診断と治療
長尺異物誤飲
伊崎 智子
1
,
皆尺寺 悠史
1
,
千葉 史子
1
Tomoko Izaki
1
,
Yushi Kaisyakuji
1
,
Fumiko Chiba
1
1大分県立病院小児外科
pp.612-615
発行日 2025年6月25日
Published Date 2025/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001222
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はじめに
小児の異物誤飲は日常診療において度々遭遇する。食道異物は停滞すると粘膜障害を起こす可能性が高いため早急に摘出もしくは胃内へ移動させる。胃内まで移動した異物は穿孔を起こす危険性のあるもの,毒物となりうるものなどは緊急摘出の対象となり,胃から排出がサイズ的に困難なものは準緊急の摘出が求められるが,自然排出が期待できるサイズであれば経過観察が許容され,排泄されなければ待機的摘出の対象とされる。細長い形状のものは,剛性が高ければ胃内まで移動しても十二指腸のカーブを越えることが難しいと考えられ,摘出対象とすることが多い。

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