特集 異物の診断と治療
CTにて描出困難なプラスチック異物
小野 健太郎
1,2
,
嶋田 謙
3
,
池上 謙次
4
,
増本 幸二
2
Kentaro Ono
1,2
,
Ken Shimada
3
,
Kenji Ikegami
4
,
Kouji Masumoto
2
1JAとりで総合医療センター小児外科
2筑波大学医学医療系小児外科
3JAとりで総合医療センター放射線科
4JAとりで総合医療センター耳鼻咽喉科
pp.602-605
発行日 2025年6月25日
Published Date 2025/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001220
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はじめに
近年,異物誤飲や外傷による体内異物の検出において,コンピュータ断層撮影(CT)は有用な画像検査として広く用いられている。しかし,プラスチックはCT値が軟部組織と類似し,小さく薄い形状のものもあり,体内に異物として残った場合,CTでの描出が困難な場合があることも報告されている1,2)。一方で,時代の変遷とともに,誤飲する異物の素材としてプラスチック製の割合が増加しており3,4),重篤な合併症を発症することもあることが報告されている1,2,5)。そのため,プラスチック異物の診断は今後より重要な課題となってくると考えられる。

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