特集 Hirschsprung病類縁疾患―診断・治療最前線―
Internal anal sphincter achalasia(IASA)
藤野 明浩
1
Akihiro Fujino
1
1慶應義塾大学医学部外科学(小児)
pp.1293-1296
発行日 2024年12月25日
Published Date 2024/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001041
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はじめに
Internal anal sphincter achalasia(内肛門括約筋アカラシア,以後, IASA)は,内肛門括約筋(以下, IAS)の弛緩不全を特徴とする疾患である。Ultra-short型のHirschsprung病(以下, HD)と類似した症状を呈するが,直腸肛門反射は陰性を示すものの,病理学的には肛門管直上の直腸に神経節細胞を認める点でultra short型HDと異なるとされる1,2)。Hirschsprung病類縁疾患(以下, ADHD)の1つに分類されているが,わが国での報告例はきわめて少ない疾患であり,そのentityについてまだ議論の余地がある1)。
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