特集 教科書にない小児外科疾患の最新情報―国内外の文献・ガイドラインから―
先天性食道閉鎖症
渕本 康史
1,2
Yasushi Fuchimoto
1,2
1国際医療福祉大学医学部小児外科
2国際医療福祉大学成田病院
pp.549-552
発行日 2024年6月25日
Published Date 2024/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000835
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はじめに
先天性食道閉鎖症(EA)は,最も一般的な先天性消化器異常の一つである。1941年にHaightによる初めての食道吻合術の成功以来1),術後の予後は変化してきた。その後の手術技術と集中治療の改善により,これらの患者のケアの焦点は死亡率から合併症とQOLに移ってきた。合併症は幼児期だけでなく思春期や成人期にも起こり,消化器疾患のみではなく呼吸器または耳鼻咽喉科疾患も含まれる。思春期および成人期における患者のケアに対する体系的なアプローチはまだ不十分であり,そのため,2013年に国際食道閉鎖症ネットワーク(INoEA)が設立された。
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