特集 胆道閉鎖症の研究update
オルガノイドを用いた胆道閉鎖症の病態解明
小西 健一郎
1,2
,
吉丸 耕一朗
2
Ken-Ichiro Konishi
1,2
,
Koichiro Yoshimaru
2
1北里大学一般・小児・肝胆膵外科
2シンシナティ小児病院栄養消化器肝臓科
pp.108-112
発行日 2024年2月25日
Published Date 2024/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000712
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はじめに
胆道閉鎖症(biliary atresia:BA)は,乳児期早期までに発症する重篤な肝・胆道系疾患であり,肝外胆管が先天的もしくは後天的に炎症性・線維性に閉塞することを特徴としている1)。早期発見・早期治療が予後に直結することがわかっていることから2),病態解明・診断・手術を含む治療の工夫など,多くの研究が行われてきた3~5)。しかしながら,いまだ胆管閉塞は炎症性や免疫学的機序,感染性など多因子性に生じるとされている6)。
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