特集 On-the-Job Trainingのコツ―後輩にどう教える?
OJTのGood practice
こども病院総合診療科で紡がれるOJT
松島 崇浩
1
MATSUSHIMA Takahiro
1
1東京都立小児総合医療センター総合診療科
pp.1189-1192
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002563
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はじめに
われわれのこども病院には,こども達に愛され信頼される小児医を目指し,毎年たくさんの若手医師が研修に訪れる。彼らとの日々の研鑽を通じて指導医もともに成長する機会を得ている。OJTとは,専攻医のような若手学習者にとっては日常業務のほとんどがそれに相当し,指導者にとってはロールモデルとして自分の襟を正し,医療のプロフェッショナルたる知識・態度・技能を示す機会である。“教えることは二度学ぶことに等しい”という言葉に表されるように,教育と実践の循環を通して医療の質の向上は維持される。難しく考える必要はないが,伝わるべきことが効果的に伝わるために,“場”の設定を意識する必要がある。また,実臨床はトレーニングではなく常に本番である。“こども達はわれわれが成長するための糧ではない”ということを筆者自身常に心にとどめている。

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