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特集 小児臨床検査2024
XIII.感染症検査
5.真菌・リッチケア 3)リケッチア症(日本紅斑熱,ツツガムシ病)
Rickettsiosis(Japanese spotted fever, tsutsugamushi disease)
高田 伸弘
1
Nobuhiro Takada
1
1福井大学医学部医学科,福井医療大学
キーワード:
Orientia tsutsugamushi
,
Rickettsia japonica
,
行政検査
,
リケッチア症
Keyword:
Orientia tsutsugamushi
,
Rickettsia japonica
,
行政検査
,
リケッチア症
pp.653-656
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002030
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1 検査の意義と適応
わが国のリケッチア症は,古く知られたツツガムシ病(Orientia tsutsugamushi)のほか,1980年代から新興感染症として確認され漸増してきた日本紅斑熱(Rickettsia japonica)が主なものであるが(表),後者はこの3年余の新型コロナ流行の期間も含め近年は急増の傾向にある。両者はダニ類媒介性として独特の疫学面そして類似の臨床面を持つだけに,種々の熱性疾患群との区別は無論,複数のリケッチア症同士でも確かな鑑別診断が求められる1)。その場合,本症の検査は一部を除いて大半が「行政検査」に依存するという特別な形を取っているため,その可能性や限界など種々の理解を必要とする。
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