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特集 小児臨床検査2024
XIII.感染症検査
1.総論 1)Gram染色
Gram stain
山本 剛
1
Go Yamamoto
1
1大阪大学医学部附属病院感染制御部
キーワード:
Gram stain
,
抗菌薬適正使用
,
菌の形状
,
白血球
,
上皮
Keyword:
Gram stain
,
抗菌薬適正使用
,
菌の形状
,
白血球
,
上皮
pp.504-509
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001994
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1 検査の意義と適応
感染症の原因微生物を特定することは,感染臓器の特定や薬剤感受性検査の結果に大きく影響し,感染症であれば標的となる微生物に対して適切な抗菌薬を処方するために大きな役割を果たす。Gram染色は,微生物の形態的な特徴により分類を行う検査で,培養検査に比べて検査の最小検出感度は若干劣るものの,結果の判明まで時間のかかる培養検査のデメリットを穴埋めすることができる。また,遺伝子検査のような高感度・高特異度の検査と比べて,結果の信頼性が劣るものの,染色性の悪いMycobacteriumを除けば,細胞壁のあるすべての微生物の染め分けができるため,網羅的に微生物が確認できる検査である。
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