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特集 小児臨床検査2024
Ⅻ.内分泌・代謝検査
1.下垂体機能検査 2)下垂体機能亢進症を疑ったときの検査の進め方
Evaluation for hyper function of a pituitary gland
内木 康博
1
Yasuhiro Naiki
1
1国立成育医療研究センター小児内科系専門診療部内分泌代謝科
キーワード:
Pit-Net
,
下垂体性巨人症
,
Cushing病
,
下垂体TSH産生腫瘍
,
プロラクチン産生腫瘍
,
中枢性思春期早発症
Keyword:
Pit-Net
,
下垂体性巨人症
,
Cushing病
,
下垂体TSH産生腫瘍
,
プロラクチン産生腫瘍
,
中枢性思春期早発症
pp.414-417
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001973
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1 検査の意義と適応
下垂体前葉は成長ホルモン(growth hormone:GH),副腎皮質刺激ホルモン(adrenocorticotropic hormone:ACTH),甲状腺刺激ホルモン(thyroid stimulating hormone:TSH),プロラクチン(prolactin:PRL),黄体形成ホルモン(luteinizing hormone:LH),卵胞刺激ホルモン(follicle stimulating hormone:FSH)を分泌する。これらのホルモン分泌は性別・年齢依存性に分泌パターンを認める。ゴナドトロピンはmini puberty以降,思春期まで抑制されており,思春期では夜間の分泌から上昇する。PRLは成人に比べて小児ではやや低値で,男性より女性の方が高い。GHは日中に低く思春期に入ると夜間に上昇し,ACTHは深夜に底値を示して明け方ピークとなる日内変動を示す。これらを理解したうえで高値を認めた場合,腫瘍などによるホルモンの過剰分泌か,下垂体ホルモンに応答する内分泌腺の反応性の低下による不応症を疑う。表1にそれぞれの下垂体ホルモンの過剰症もしくは不応症の症状と検査所見を示す。
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