特集 頭痛診療のパラダイムシフト
片頭痛の病態
今井 昇
1
1静岡赤十字病院神経内科部長
キーワード:
片頭痛
,
病態生理
,
fMRI
,
CGRP
Keyword:
片頭痛
,
病態生理
,
fMRI
,
CGRP
pp.9-12
発行日 2021年9月20日
Published Date 2021/9/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.39.09_0009-0012
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片頭痛は,頭痛だけではなく,閃輝暗点を代表とする視覚前兆や,随伴症状と呼ばれる悪心,嘔吐,音過敏,光過敏などを伴うことを特徴とする1)。さらに,頭痛発作に先行して食欲増進,疲労・あくび,知覚亢進,むくみなどの前駆症状や,発作後に食欲不振,疲労,利尿などの後発症状を伴うことも片頭痛の特徴である2)。前駆症状が起こる時期を予兆期と,後発症状が起こっている時期を回復期と呼んでいる(図1)2)。片頭痛の病態生理はいまだ確定的な機序は示されていないが,近年fMRI(functional magnetic resonance imaging)による脳機能画像診断法が急速に進歩し,片頭痛の病態について多くの新たな知見が報告されており,本稿では最新の知見をいくつか紹介する。「KEY WORDS」片頭痛,病態生理,fMRI,CGRP
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