特集 小児科医ができるアドボカシー活動~こどものこえを社会のこえにするために小児科医ができること~
個人レベルのアドボカシー―現場でこえをすくい上げ支援につなげる
多職種による実践 医療ソーシャルワーカーとして,子どものこえをすくう・届ける
佐藤 杏
1
SATO Kyo
1
1国立成育医療研究センター医療連携・患者支援センター医療連携室
pp.1588-1591
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001142
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はじめに
多くの人にとって,医療機関は非日常の場である。怪我や病気などさまざまな理由で医療機関と接点をもち始め,医師や看護師,ソーシャルワーカーなどさまざまな医療従事者と会話を重ね,関係性を構築する。一方,先天性疾患や小児期に慢性疾患を発症するなど,日常的に医療機関に通う子どもたちがいる。疾病や障害をもちながら成長発達する子どもたちのなかには,医療従事者と話をすることに慣れている子どももいる。しかし,医療のなかで子どもたちの意見表明はどれほど担保されているだろうか。また,医療機関において私たちは子どもたちのこえをどれほど聴けているだろうか。そして,子どもたちの生活の場である家庭や学校,地域社会のなかに,どのように子どもたちのこえが届いているだろうか。
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