特集 ワクチンup to date
各論
子宮頸がん(HPV)ワクチン 有効性と安全性
宮城 悦子
1
MIYAGI Etsuko
1
1横浜市立大学医学部産婦人科
pp.1465-1468
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001098
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
日本では,年間約10000人が浸潤子宮頸がんに罹患し,約3000人が死亡していると推計されている。浸潤子宮頸がん罹患のピークが30歳台後半から40歳台前半にあることで,多くの出産可能年齢の女性が妊孕性を失っていることは,日本の公衆衛生上の重大な問題といえる。子宮頸がんは医学の進歩により,1次予防としてのHPV(human papillomavirus)ワクチンと,浸潤がんのみならず前がん病変を検出できる2次予防としての検診という2つの方法を手にしたが,そのどちらも疾病予防を完全に行い得るものではない。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.