特集 腎・泌尿器疾患―血尿から移植まで
腎・泌尿器疾患診療の進歩
尿路感染症―膀胱尿管逆流を含めて
横山 忠史
1
YOKOYAMA Tadafumi
1
1金沢大学附属病院小児科
pp.1131-1135
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001006
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はじめに
尿路感染症(urinary tract infection:UTI)は,腎尿路系に細菌などの病原体が侵入し感染を起こす病態である1~4)。病原体の種類によってウイルス性,細菌性,真菌性などと分類され,さらに感染の部位によって上部UTI,下部UTI,無症候性細菌尿の3つに分類される1~4)。UTIはありふれた疾患であるにもかかわらず,その診断は意外と難しい。当然であるが,UTIを疑わなければUTIは診断できない。さらに,UTIを診断しなければ背景にある膀胱尿管逆流(vesicoureteral reflux:VUR)などの先天性腎尿路奇形(congenital anomalies of the kidney and urinary tract:CAKUT)を発見することはできない。
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