書評
NCPR2020準拠 Dr. Rinshuが紐解く超講義 改訂2版 新生児蘇生法の23の秘訣
東海林 宏道
1
1順天堂大学医学部小児科
pp.555-555
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000841
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2019年に刊行され好評を博した「新生児蘇生法の20の秘訣」が,5年ごとに改訂されるNCPR(Neonatal Cardio Pulmonary Resuscitation)の2020年版発表に合わせて早くもバージョンアップされました。著者のRinshu先生は,NCPR2020の主な特徴である「救命の流れと安定化の流れ」を意識した新生児蘇生の重要性を以前から提案されていただけでなく,チーズプロフェッショナルの資格を取得されるなど,特別に広い見識をお持ちです。その素晴らしさは「読みやすい文章スタイル」や,「インストラクションのコツ」や「コラム」で遺憾なく発揮されています。本書は単なる蘇生法マニュアルではなく,人工呼吸開始時における酸素の使用法など,Rinshu先生独自の見解も示し,米国やヨーロッパのアルゴリズムとの比較や,新生児蘇生にかかわる日本発の臨床研究を多数紹介されていることも魅力です。NCPRのスキルは90日間離れると失われていくとされていますので,臨床研修医や若手の小児科医・新生児科医だけではなく,NCPRインストラクターにもぜひ通読をお薦めしたい一冊です。
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