症例
傍卵管囊胞に合併した孤立性小児卵管捻転の1例
南 洋輔
1,2
,
神保 教広
1,3
,
堀 哲夫
1
,
増本 幸二
3
MINAMI Yosuke
1,2
,
JIMBO Takahiro
1,3
,
HORI Tetsuo
1
,
MASUMOTO Kouji
3
1福島県立医科大学附属病院小児外科
2茨城県厚生農業協同組合連合会総合病院土浦協同病院小児外科
3筑波大学医学医療系小児外科
pp.1459-1463
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000368
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はじめに
女児の急性腹症において,子宮付属器捻転を鑑別に挙げることは重要であるが,そのなかでも卵管が単独で捻転する孤立性卵管捻転はまれな病態である。本症では性腺血流が保たれるため,画像検査での診断および治療計画を立てることが困難であり,診断的治療としての手術適応を考えるうえで小児外科医との連携が重要である。昨今の低侵襲治療としての内視鏡外科普及に伴い,術前造影CTで明確な診断にいたらずとも,低侵襲な審査腹腔鏡により診断して加療を行うことが可能である。孤立性小児卵管捻転の1例を文献的考察を加えて報告する。
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