特集 外来でよく見る子どもの皮膚疾患―臨床写真で覚える!
真菌感染症
カンジダ症
常深 祐一郎
1
TSUNEMI Yuichiro
1
1埼玉医科大学皮膚科
pp.1349-1351
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000338
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カンジダ症の病態と分類1~6)
カンジダ属は粘膜や消化管,一部の皮膚の常在真菌で,Candida albicans(C. albicans)がカンジダ症の主な起因菌である。カンジダ性間擦疹は腋窩や鼠径などの間擦部に浸軟や紅斑,膜様の鱗屑,膿疱,びらんを生じる。周りに衛星病巣を生じるのがカンジダ症の特徴である。乳児寄生菌性紅斑はおむつ部に生じたカンジダ性間擦疹である(図1)。カンジダ性口角びらん症は口角部に浸軟,鱗屑,びらん・亀裂,白苔を生じる。口腔カンジダ症は口腔粘膜や舌に白苔を生じる。これらは生理機能が未熟であり,おむつも使用する乳児に多い。そのほか,カンジダ性指趾間びらん症や爪カンジダ症,外陰腟カンジダ症,カンジダ性亀頭・包皮炎などがあるが,小児ではまれである。
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