特集 新しい時代の小児感染症
各論:原因微生物別
真菌
カンジダ
森 雅亮
1
MORI Masaaki
1
1聖マリアンナ医科大学リウマチ・膠原病・アレルギー内科
pp.669-672
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000872
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
小児科領域では,カンジダによる真菌血症,髄膜炎,呼吸器感染症(肺炎,肺膿瘍,間質性肺炎など),消化管感染症などが報告されている。小児では,年齢的な免疫能の未熟性および易感染性に加えて,成人と同様に骨髄移植・白血病に対する治療やステロイド・免疫抑制薬による治療が一般化され,侵襲性(深在性)真菌症の発症頻度が上昇している。2023年2月現在,わが国において小児における抗真菌薬は,ミカファンギン(MCFG),リポソーマルアムホテリシンB(L-AMB),フルコナゾール(FLCZ)に加え,ボリコナゾール(VRCZ),カスポファンギン(CPFG)を含めた5剤が承認されている1)。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.