特集 発達障害への多様な支援~あれが知りたい・これも知りたい~
総論:エキスパートからの学び
支援の原則
青木 省三
1
,
村上 伸治
2
AOKI Shozo
1
,
MURAKAMI Shinji
2
1慈圭会精神医学研究所,慈圭病院
2川崎医科大学精神科学教室
pp.1065-1069
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000262
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
子どもの発達の道筋は多様である。しばしば養育者(親)は,子どもが定型的な発達の道筋から外れていることに悩み,子どもを定型的な発達に近づけようと試みる。だが,その試みは当の子どもには強い負担となり,その子なりの成長が妨げられることになってしまいやすい。高橋1)は,「障害児への発達支援は,定型発達児を唯一の正常とし,それに近づけることを目標とすることではない。それぞれの特性と発達経過をよく理解し,それに即して無理なく発達的マイノリティーとしての子どもの育ちを支えることである」と述べている。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.