研修医のためのクリニカルクイズ・第229回
症例:11歳 女児 主訴:けいれん,意識障害
平田 航
1
,
田村 友美恵
1
,
水野 朋子
1
HIRATA Ko
1
,
TAMURA Yumie
1
,
MIZUNO Tomoko
1
1東京医科歯科大学発生発達病態学
pp.693-695
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000151
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現病歴:当院来院1か月前,左足の感覚消失,全身強直間代性けいれんがあり,前医に入院した。脳波検査で左頭頂部発作起点の全般性棘徐波を認め,頭頂葉てんかんの診断となり,抗てんかん薬(レベチラセタム)内服を開始し退院した。数日後,上下肢の間代性けいれんが群発し,再入院した。左下肢の違和感は残るが,けいれんの再発はなく,抗てんかん薬を増量し,退院した。その後も左下肢の違和感は残存し,不安の増強,不眠,易怒性の亢進などの精神症状が出現した。意識の変容,不穏を認め意思疎通が困難となり,口をもごもごさせ,四肢の不規則な屈曲伸展をくり返すようになった。精査加療目的に前医に再入院した。
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