特集 新生児科医が押さえておきたい専門的手技
栄養チューブ(胃管・十二指腸チューブ)
岡﨑 薫
1
OKAZAKI Kaoru
1
1東京都立小児総合医療センター新生児科
pp.968-973
発行日 2026年9月10日
Published Date 2026/9/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000003037
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はじめに
胃管挿入は,入院中の新生児に頻繁に行われる処置である。しかし直視下での挿入はできないため,先端が食道内に留置されていたり,気管へ誤挿入されていたりしてもわからない。稀ではあるが,食道穿孔などの重大な合併症も発生しうる。しかし,最も重要な原則は,「胃管の誤挿入や不適切な位置への留置を完全に防ぐことではなく,使用前に先端位置が正しいことを正確に確認すること」である。通常,痛みや有害事象は,胃管の呼吸器系への誤挿入が原因ではなく,誤挿入された胃管を介して栄養や薬剤が投与されることによって生じる。つまり,誤挿入や穿孔は防ぎえないが,使用前の確認により不適切な胃管の使用を防ぎ,痛みや有害事象を防ぐことが重要である。胃管位置確認の重要性は,英国National Health Service(NHS)のnever eventとして*1,わが国でも令和8年(2026年)に厚生労働省の発令で示されている*2。素材の進化により安全性は向上したが,不適切な胃管の使用以外にも,固定不良・位置ずれ・閉塞といった合併症は依然として臨床上の課題であり,標準化された手技の習得と確実な確認プロセスの徹底が不可欠である。

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