特集 周産期診療コツと落とし穴
Ⅰ.母体・胎児編
(4)妊娠初期〔異常妊娠〕
27.流産の診断は慎重に
菊地 恵理子
1
,
林 昌子
1
Eriko Kikuchi
1
,
Masako Hayashi
1
1日本医科大学多摩永山病院女性診療科・産科
キーワード:
流産
,
切迫流産
,
異所性妊娠
,
妊娠初期
Keyword:
流産
,
切迫流産
,
異所性妊娠
,
妊娠初期
pp.90-92
発行日 2026年10月10日
Published Date 2026/10/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002842
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はじめに
妊娠初期における流産の診断は,産科臨床のなかでも最も慎重さが求められる場面の1つである。経腟超音波検査の普及と技術の進歩により,受精後数週というごく早い段階から胎囊(gestational sac:GS)や胎児心拍(fetal heart rate:FHR)の確認が可能となった。しかし,診断可能性の拡大が必ずしも診断精度の向上を意味するわけではない。早期に異常と断定することは,妊娠継続の可能性があった症例を不必要に流産と判断してしまう危険を伴う1,2)。さらに,患者に大きな心理的打撃を与えると同時に,医療者と患者の信頼関係を損なう可能性もある。

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