特集 周産期から広がるファミリーセンタードケア
総論
新しい時代へ向けたファミリーセンタードケア
小田 新
1
ODA Arata
1
1長野県立こども病院新生児科
pp.781-785
発行日 2026年8月10日
Published Date 2026/8/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002782
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はじめに―なぜ今,FCCを問い直すのか―
2020年,未知の感染症であった新型コロナウイルス感染症の感染拡大に対し,「赤ちゃんを守る」という方針のもと,まず家族の面会が制限された1,2)。感染対策と家族の存在が天秤にかけられる,新生児医療従事者にとって大きな試練であった。多くの家族は苦渋の思いでこの期間を過ごしたと思われ,いくつかの家族とは意見の対立も生じた。しかし,こうした制限の重苦しい雰囲気のなか,子どもに会うという当然のことができる喜び,子どもや家族の存在のありがたさ,そういったことを再認識することができたともいえる。また,家族が不在になる時間が多くなり,医療者は自分たちのペースで治療やケアが可能となった一方で,家族とコミュニケーションの機会が減り,家族との対話に苦手意識をもつ,あるいは家族との対話に慣れることができない医療者が増えたのではないだろうか3)。

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