特集 周産期の薬物療法 update 2025 新生児編
各論:循環器治療薬
抗心不全薬
中村 香絵
1
,
杉山 央
1
NAKAMURA Kae
1
,
SUGIYAMA Hisashi
1
1大阪市立総合医療センター小児循環器・不整脈内科
pp.1062-1065
発行日 2025年9月10日
Published Date 2025/9/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002281
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はじめに
心不全とは「心臓の構造・機能的な異常により,うっ血や心内圧上昇,およびあるいは心拍出量低下や組織低灌流をきたし,呼吸困難,浮腫,倦怠感などの症状や運動耐容能低下を呈する症候群」と定義される。Universal definitionでは,構造的あるいは機能的な心臓の異常を原因とする症状や徴候を呈し,心原性のナトリウム利尿ペプチド高値あるいは肺または全身性のうっ血の客観的証拠が,現在または過去に認められる臨床症候群と定義されている1)。

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