特集 ローリスク妊婦ローリスク新生児のケア2025
分娩時の母体と新生児のケア:新生児
黄疸のスクリーニング
森岡 一朗
1
,
片山 義規
2
MORIOKA Ichiro
1
,
KATAYAMA Yoshinori
2
1日本大学医学部小児科学系小児科学分野
2高槻病院新生児科
pp.91-95
発行日 2025年1月10日
Published Date 2025/1/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001999
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はじめに
ほぼすべての新生児は生理的に黄疸を呈する。ローリスク新生児といえ,生理的範囲を超えて黄疸が増強した場合,適切な治療がなされないとビリルビン脳症を発症することがある。このビリルビン脳症を予防するため,病的黄疸を早期に診断し早期に光療法を行うことが重要となる。黄疸の診断において視診による評価は正確性に欠け,個人のばらつきもあり,血清総ビリルビン(total serum bilirubin:TSB)値と乖離があることが知られている1)。そのため,非侵襲的かつ簡便に黄疸をスクリーニングできる経皮黄疸計(JM-105,コニカミノルタ株式会社,図1A)2)が臨床現場では広く使用されている。
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