特集 妊娠高血圧症候群2024
臨床編:診断と治療
妊産婦の痙攣の鑑別
大野 泰正
1
OHNO Yasumasa
1
1大野レディースクリニック
pp.1399-1403
発行日 2024年10月10日
Published Date 2024/10/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001758
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
妊産婦痙攣と原因疾患
痙攣とは不随意に全身または一部の筋肉が激しく収縮することにより起こる発作である。痙攣が一部の筋肉にとどまる焦点発作と全身に及ぶ全般発作があり,後者には強直性発作(手足を強直させる),間代性発作(手足の屈伸を繰り返すように動かす),強直間代性発作(両者が合わさった発作)がある。妊産婦における痙攣は子癇のみならず,多くの原因疾患〔脳卒中,てんかん,先天性脳疾患,感染性脳症,脳腫瘍,脳損傷,肝不全,腎不全,代謝性疾患,低血糖,ヒステリー,薬剤性,抗リン脂質抗体症候群,自己免疫疾患(全身性エリテマトーデス,血栓性血小板減少性紫斑病)〕により引き起こされる(表)。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.