特集 知って得する胎児・新生児の心疾患2024
基礎編
先天性心疾患の疫学
廣野 恵一
1
HIRONO Keiichi
1
1富山大学医学部小児科
pp.909-912
発行日 2024年7月10日
Published Date 2024/7/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001632
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はじめに
先天性心疾患は最も頻繁に発生する先天性障害であり,出生時の死亡の主要な原因である。近年の診断およびモニタリングの革新,高度な画像技術,バイオマーカー,外科的介入の改善,ケアの改善により,先天性心疾患症例の予後が劇的に改善されてきている。一方で,先天性心疾患の発生率はおおむね一定であり,周産期管理において疫学を把握することは,患者の診療の層別化ならびに患者家族への情報提供において重要である。本稿では,先天性心疾患の出生児の発生率,胎児心臓超音波検査の検出率,先天性心疾患の予後について概説する。
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