連載 専門医に必要な画像診断技術 (第16回)
6 血管造影―形態と灌流
先天性心疾患
-6 血管造影―形態と灌流
白井 丈晶
1
T. Shirai
1
1加古川中央市民病院循環器内科
pp.370-374
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu73_370
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先天性心疾患は心臓の発生過程における異常により形態異常・血行動態異常をきたす疾患群で,画像検査を中心として形態診断を行い,外科的治療を検討する.血行動態的に成り立つ場合は,二心室修復(両心室がそれぞれ肺循環,体循環を担う血行動態)を行い,単心室など二心室として利用できない形態の場合は,Fontan型手術(右心バイパス術)をめざす.乳幼児期には心エコー検査とカテーテル検査が診断モダリティの中心であるが,近年増加している成人期症例では体格や術後であることを理由に,超音波音響窓が不良なことが多く,心臓CT・MRIを組み合わせたマルチモダリティでの評価が推奨されている1).
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