特集 これでわかる新生児呼吸管理2024
呼吸管理中のモニタリング
経皮酸素分圧(tcPO2),経皮二酸化炭素分圧(tcPCO2)
青木 龍
1
AOKI Ryo
1
1川口市立医療センター新生児集中治療科
pp.773-775
発行日 2024年6月10日
Published Date 2024/6/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001595
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はじめに
経皮酸素分圧/経皮二酸化炭素分圧モニタ(tcPO2/tcPCO2モニタ)は,加温したセンサを皮膚に装着して血中の酸素分圧と二酸化炭素分圧を経皮的に測定するものである。一般的に新生児の呼吸モニタリングとして最も汎用されているのはパルスオキシメータであり,酸素化の評価として用いられている。しかし呼吸障害を有する新生児の呼吸管理においては,動脈血酸素分圧(PaO2)と二酸化炭素分圧(PaCO2)を適正範囲に保ち,児への合併症を予防することが重要である。そのためにはきめ細やかな管理が必要となるが,頻回の採血は児へのストレスおよび疼痛曝露を増加させ,また動脈ラインを留置したとしても長期間留置することは困難であり,頻回サンプル採取による医原性貧血を招く恐れがある。いかに非侵襲的に連続してモニタリングできるかがポイントであり,これらを満たすのがtcPO2/tcPCO2モニタである。
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