特集 周産期における研修医・新人助産師/看護師教育の必修知識 新生児編
新生児の代表的疾患 先天性心疾患
田中 登
1
,
髙橋 健
1
TANAKA Noboru
1
,
TAKAHASHI Ken
1
1順天堂大学医学部附属浦安病院小児科
pp.338-343
発行日 2024年3月10日
Published Date 2024/3/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001477
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はじめに
先天性心疾患の発生頻度は,出生100人に約1人(約1%)である。胎児心臓超音波検査による胎児診断が発展し,出生前に先天性心疾患の診断がなされていることが増えているが,出生後に初めて重篤な先天性心疾患が診断されることも稀ではない。先天性心疾患の診断はまず疑うことが重要であり,チアノーゼや呼吸障害などの身体所見,パルスオキシメータによる経皮的酸素飽和度モニター(SpO2)値や胸部単純X線から先天性心疾患を疑い,心臓超音波検査で確定診断する。出生後の小児循環器科医や小児心臓血管外科医による専門治療につなげるために,正確な診断と病態に基づいた治療が求められる。
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