増刊号 周産期診療のための病態生理
[産科編]
妊娠合併症
子癇の病態生理はどこまでわかっているか
大野 泰正
1
OHNO Yasumasa
1
1大野レディスクリニック
キーワード:
子癇
,
可逆性脳浮腫
,
脳卒中
,
痙攣
Keyword:
子癇
,
可逆性脳浮腫
,
脳卒中
,
痙攣
pp.51-55
発行日 2023年12月28日
Published Date 2023/12/28
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001237
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疫 学
子癇は「妊娠20週以降に初めて痙攣発作を起こし,てんかんや二次性痙攣が否定されるもの」と定義される。子癇発症頻度は,先進国では分娩の0.03~0.05%,わが国では0.04%1),発展途上国では0.28%との報告がある。愛知県全域悉皆調査(AICHI DATA)(2005~2015年)1)では,259件(総分娩の0.04%)の子癇が報告された。子癇の発症場所は一次施設37%・医療施設外4%,発症時期は妊娠中19%・分娩中39%・産褥42%で,死亡率0.4%であった。
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