特集 How to Follow-up―ハイリスク児フォローアップの必修知識2023
成長
在胎期間や子宮内発育に応じた発育の評価
宮沢 篤生
1
MIYAZAWA Tokuo
1
1昭和大学医学部小児科学講座
pp.509-512
発行日 2023年4月10日
Published Date 2023/4/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000851
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はじめに
ハイリスク新生児だけでなく,発育評価は小児のフォローアップや健診においてもっとも基本となる評価項目の一つである。通常,身体発育には遺伝的な要因,内分泌学的な要因,栄養摂取量,養育環境などが関与するが,NICUから退院するハイリスク新生児では在胎期間や出生体重,子宮内での発育,NICUでの発育,基礎疾患や合併症など,さまざまな要因が小児期の発育に影響を及ぼす可能性がある。出生後の発育は早産児・低出生体重児の神経発達予後に影響することが報告されている一方,乳幼児期の過度の体重増加が将来の肥満や生活習慣病の発症リスクを増大させることが明らかになっている。フォローアップ外来では児の発育を綿密に評価し,必要に応じて栄養指導などの介入を行うとともに,将来的な発育の見通しについて,適切な情報を提供することが求められる。本稿では主に早産児および低出生体重児のフォローアップにおける発育評価について概説する。
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