特集 見て,聞いて,触って,五感で診る新生児の異常とその対応
呼吸のしかたの異常―無呼吸を含む
神山 寿成
1
KOYAMA Toshinari
1
1岐阜県総合医療センター新生児内科
pp.1377-1379
発行日 2022年10月10日
Published Date 2022/10/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000354
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はじめに
新生児の呼吸には以下の特徴がある。
① 肺のガス交換面積が絶対的に小さい。新生児の体表面積は成人の約1/9といわれ,肺胞表面積は約1/20とされる。そのため,低酸素になりやすい。
② 気道や気道を支える組織が細く脆弱で,胸郭が軟らかく呼吸筋の力も弱い。そのため,気道抵抗が高くなり,呼吸仕事量が多くなり,気道が閉塞しやすい。
③ 肺サーファクタント産生能や呼吸調節機構が未熟
④ 肺血管抵抗が高い。
⑤ 強制的鼻呼吸で横隔膜優位の呼吸(腹式呼吸)
⑥ 呼吸調節中枢が未熟
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