特集 TEES
【TEES 概説】
TEES創世記と将来展望―From Legacy to Innovation―
欠畑 誠治
1
Seiji Kakehata
1
1太田総合病院中耳内視鏡手術センター
キーワード:
TEES
,
augmented reality(AR)
,
robotic-assisted ear surgery
Keyword:
TEES
,
augmented reality(AR)
,
robotic-assisted ear surgery
pp.1447-1452
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001382
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TEES創世記
耳科手術のパラダイムシフトは,革新的な手術支援機器の登場とともに起こってきた。革新的な手術支援機器の登場が,あたらな耳科手術のパラダイムシフトを引き起こしてきたと言い換えるのが適切かもしれない。William HouseがHorst Wullsteinの鼓室形成術を世界初の双眼式手術用顕微鏡OPMI-1とともにアメリカに持ち込んだとき,アメリカの学会の反応は冷淡なものであった1)。「君のような目のいい若者がどうしてこんなものを使うのか」「耳科手術はそんなものなしになんの問題もない」などなど,歯科医でもあったHouseはさらに歯科医用ドリルを導入し,それまでノミツチが使われていた乳突削開術を刷新した。その後の歴史は彼が正しかったことを示しており,2012年,AOSはかつての“異端”を歴史的な先人として称えるセレモニーを行った。
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