特集 てこずった症例・難治症例にどう対応するか
頸部領域
乳児の頸部神経芽腫症例
佐々木 彩花
1
,
黒瀬 誠
1
,
高野 賢一
1
Ayaka Sasaki
1
,
Makoto Kurose
1
,
Kenichi Takano
1
1札幌医科大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
神経芽腫
,
乳幼児頸部腫瘍
,
IDRF
Keyword:
神経芽腫
,
乳幼児頸部腫瘍
,
IDRF
pp.1148-1150
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001273
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はじめに
日常の耳鼻咽喉科小児診療において頸部悪性固形腫瘍,中でも神経芽腫は非常に稀である。頸部腫瘤から想定される疾患の約9割は,器官形成異常,リンパ管腫,血管腫,リンパ節腫大などの良性病変であり,その他悪性病変のうち約7割は悪性リンパ腫とされ,固形腫瘍としては甲状腺癌に次いで横紋筋肉腫や神経芽腫が報告されている1)。しかし神経芽腫は稀ながら多様性に富み,迅速な診断とリスク分類に応じた外科的マネジメントが必要とされる2,3)。
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