特集 てこずった症例・難治症例にどう対応するか
頸部領域
外切開にて摘出した小児頸部リンパ管奇形の1例
岩元 翔吾
1,2
,
加藤 久幸
2
,
楯谷 一郎
2
Shogo Iwamoto
1,2
,
Hisayuki Kato
2
,
Ichiro Tateya
2
1いわもと耳鼻咽喉科医院
2藤田医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
小児
,
頸部リンパ管奇形
,
外切開
Keyword:
小児
,
頸部リンパ管奇形
,
外切開
pp.1133-1135
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001269
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はじめに
リンパ管腫は,主に小児に発生する大小のリンパ囊胞を主体とした腫瘤性病変であり,腫瘍性は示さず,生物学的にはリンパ管の形成異常と考えられている。従来,リンパ管腫は囊胞状,海綿状,単純性に分類されていた。しかし,近年,ISSVA分類でリンパ管奇形とされ,囊胞径1 cmを境界としてmacrocysticとmicrocystic,そしてその混合型の3種に分けられている1)。治療法の選択において,いずれの病型であるかが重要であるが,境界型の判定は難しいとされる。頭頸部領域で発生することが多く,頻度は低いものの,耳鼻咽喉科診療で遭遇することもあり,治療選択に難渋することも多い。
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