特集 てこずった症例・難治症例にどう対応するか
鼻領域
顎動脈塞栓術後に再出血,心肺停止をきたし治療に難渋した外側後鼻動脈瘤症例
中村 陽祐
1,2
,
江原 浩明
2
Yosuke Nakamura
1,2
,
Hiroaki Ehara
2
1松江赤十字病院耳鼻咽喉・頭頸部外科
2鳥取大学医学部感覚運動医学講座耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
キーワード:
鼻出血
,
外側後鼻動脈
,
心肺停止
Keyword:
鼻出血
,
外側後鼻動脈
,
心肺停止
pp.1035-1038
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001243
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はじめに
耳鼻咽喉科医にとって鼻出血は日常診療で高頻度に遭遇する疾患である。大量出血をきたした場合には輸血や手術を要することもあり,鼻出血の対応は決して侮れるものではない。特に鼻腔後部からの鼻出血は難治性であることが多く,内視鏡下鼻内手術や血管内治療が行われることもある。われわれは,内視鏡的鼻粘膜焼灼術施行後の鼻出血に対して,両側顎動脈塞栓術および輸血を行ったが,再出血により心肺停止をきたし治療に難渋した症例を経験したので,報告する。
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