特集 ポストコロナ時代のアレルギー性鼻炎診療
ポストコロナ時代の耳鼻咽喉科医の役割―難治例に対する治療
手術療法
朝子 愛梨
1
,
朝子 幹也
1
Airi Asako
1
,
Mikiya Asako
1
1関西医科大学総合医療センター耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
ポストコロナ
,
アレルギー性鼻炎
,
手術療法
Keyword:
ポストコロナ
,
アレルギー性鼻炎
,
手術療法
pp.539-542
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001077
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はじめに
2019年12月に武漢で初めて新型コロナウイルス感染症(以降COVID-19)が確認され,わずか数カ月でパンデミックとなった。わが国でも2020年1月に初めての感染者が確認され,急速に感染が拡大した。マスクの着用が強く推奨され,会食,会合など人が密集する機会も制限された。それに伴い耳鼻咽喉科領域の感染症も減少し,季節性アレルギー性鼻炎患者の耳鼻咽喉科受診の機会も減少した。また新規スギ花粉症患者の増加も抑制された1)。マスクによる上気道感染の予防効果や花粉症症状の抑制効果については改めて思い知ることになった。一方でマスクなどのセルフケアでは症状制御が困難な重症アレルギー性鼻炎患者も一定数いることも明らかになり,特にくしゃみは咳嗽と比べてエアロゾルの発生が強いことが指摘され,花粉症時期にも抗体製剤や手術治療などのより効果の強い治療のニーズも高かった。
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