特集 耳科診療の論点―異なる立場の対話とディベート―
異なる医療施設の立場から
難治性外耳炎の治療―病院治療のメリット,デメリット―
吉田 尚弘
1
Naohiro Yoshida
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター耳鼻咽喉・頭頸部外科
キーワード:
難治性外耳炎
,
病院治療
,
外耳炎
,
真菌症
,
悪性外耳道炎
,
頭蓋底骨髄炎
Keyword:
難治性外耳炎
,
病院治療
,
外耳炎
,
真菌症
,
悪性外耳道炎
,
頭蓋底骨髄炎
pp.263-266
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000989
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はじめに
外耳道は,成人男性では直径約8mm,長さ25mmで水平方向,やや緩やかなS字型を呈し,骨部外耳道と軟骨部外耳道で構成されている。骨部外耳道は皮膚が薄く(約0.1mm),皮下組織,分泌腺がない,耳毛がないなどの特徴がある。一方で軟骨部外耳道の皮膚は比較的厚く(10~15mm),耳毛,皮脂腺,汗腺が存在する。耳垢,外耳道分泌物は主として軟骨部外耳道から生じる。外耳道に生ずる疾患はその多くが診療所での治療で症状を改善させ得るが,一方で病院での治療を要する病態,疾患もある。
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