特集 薬にまつわる疑問に答える
薬にまつわる疑問
7.投与期間
耳鼻咽喉科頭頸部外科領域でよく処方される漢方薬の適正な処方期間を教えてください
河原 章浩
1,2
,
小川 恵子
2
Akihiro Kawahara
1,2
,
Keiko Ogawa
2
1広島大学病院総合内科・総合診療科
2広島大学病院漢方診療センター
キーワード:
漢方薬
,
処方期間
Keyword:
漢方薬
,
処方期間
pp.1055-1058
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000267
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耳鼻咽喉科頭頸部外科領域でよく処方される漢方薬の適正な処方期間
耳鼻咽喉科頭頸部外科領域で漢方を使用する処方頻度の多い疾患は,感染症(インフルエンザ,感冒,副鼻腔炎,扁桃炎,急性副鼻腔炎),花粉症,めまい,耳鳴りになる。急性疾患では臨床症状をみて1日単位,場合によっては時間単位など,短期間で効果判定を行う。慢性疾患では症状だけではなく,全身状態にも着目し,比較的長期間(2週間~数カ月)で観察する必要がある。内服薬に対し,肯定的な評価を患者が述べる場合や,臨床症状が改善している場合は継続し,経過を見て再評価することが多い。また,慢性的症状は,季節,生活習慣,ストレスなどで変化するため,常に患者の診察所見や訴えに合わせて処方を調整することにより,治療効果が上がる。
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