特集 悪性か? 良性か? 開業医のためのがんの見つけ方
症状・所見からのアプローチ
舌痛・舌病変―がん,白板症などの鑑別
西川 大輔
1
Daisuke Nishikawa
1
1愛知県がんセンター頭頸部外科
キーワード:
舌痛
,
舌癌
,
白板症
,
紅板症
Keyword:
舌痛
,
舌癌
,
白板症
,
紅板症
pp.863-866
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000218
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はじめに
舌の痛みや見た目の異常を主訴に,耳鼻咽喉科外来に受診する患者は少なくない。それらの患者の診察において,最も重要なのは舌癌を見逃さないようにすることである。早期舌癌(Stage Ⅰ/Ⅱ)の5年生存割合は75~85%と比較的良好であるが,進行舌癌(Stage Ⅲ/Ⅳ)となってしまうと42~72%と予後不良である1,2)。耳鼻咽喉科開業医の先生は舌癌の第一発見者となることが多く,舌癌治療において非常に重要な役割を担っている。今回,開業医の先生の舌病変診察のお役に立てるよう,普段われわれが舌病変診察の際に注意している点について解説する。
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