連載 症例をどうみるか
頭蓋骨陥没骨折整復手術後長期間経過して発症した前頭洞炎の1例
波多野 孝
1
,
荒井 康裕
1
,
平井 友梨
1
,
折舘 伸彦
1
Takashi Hatano
1
,
Yasuhiro Arai
1
,
Yuri Hirai
1
,
Nobuhiko Oridate
1
1横浜市立大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
前頭洞炎
,
頭蓋骨陥没骨折
,
前頭洞異物
Keyword:
前頭洞炎
,
頭蓋骨陥没骨折
,
前頭洞異物
pp.819-823
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000204
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はじめに
副鼻腔異物の発生頻度は稀とされており,中でも前頭洞異物の報告はわずかである。報告されている副鼻腔異物の原因には,主に外傷性異物や医原性異物などが存在する。過去に開頭手術等の手術歴のある症例では,手術の際に留置された人工物が原因で長期間経過した後に前頭洞炎を生じる場合がある。今回われわれは,頭蓋骨陥没骨折整復手術後に48年経過して発症した前頭洞炎の1例を経験したため,文献的考察を加え報告する。
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