特集 頸部リンパ節を見直す
頸部リンパ節腫脹―鑑別の手順―
頸部リンパ節生検
大上 研二
1
,
戎本 浩史
1
,
飯島 宏章
1
Kenji Okami
1
,
Koji Ebisumoto
1
,
Hiroaki Iijima
1
1東海大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
頸部リンパ節腫脹
,
頸部リンパ節生検
,
コア針生検
Keyword:
頸部リンパ節腫脹
,
頸部リンパ節生検
,
コア針生検
pp.289-293
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000072
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はじめに
頸部リンパ節腫脹の診断のためには耳鼻咽喉科領域の内視鏡検査,超音波検査,CT検査,血液検査により原因を検索する。悪性のリンパ節腫脹の鑑別が臨床上最も重要で,穿刺細胞診で良悪性の鑑別が可能な場合もあるが,最終診断のためには組織診断が必要な場合が少なくない。また原発巣不明な頸部リンパ節腫脹の診断には,2017年UICC/AJCC第8版TNM分類1,2)からは組織学的診断が必須となった。すなわちpl6免疫染色が陽性であった場合はHPV関連中咽頭癌の分類が,またEBV(Epstein-Barr virus)-encoded small RNA(EBER)が陽性であれば上咽頭癌の分類が適用されることとなった。
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