特集 頸部リンパ節を見直す
頸部リンパ節腫脹―鑑別の手順―
頸部リンパ節腫脹の画像診断―超音波検査―
寺田 星乃
1
,
花井 信広
1
Hoshino Terada
1
,
Nobuhiro Hanai
1
1愛知県がんセンター頭頸部外科
キーワード:
頸部リンパ節腫脹
,
超音波検査
,
頭頸部癌
Keyword:
頸部リンパ節腫脹
,
超音波検査
,
頭頸部癌
pp.271-274
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000068
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はじめに
超音波検査は安価で簡便,低侵襲であり,リンパ節内部の構造を詳細にリアルタイムで観察できるため,頸部リンパ節腫脹をきたした症例ではよい適応となる。リンパ節は体内に800個あり,そのうち300個が頸部にあるといわれている1)。リンパ節のサイズは頸部の部位,年齢,性別によって変化し,一般的に顎下や上頸部のリンパ節は大きい傾向がある。これは口腔内の炎症により反応性腫大をきたしやすいためである1)。何mm以上をリンパ節腫脹とするか,という点に関して最大短径で5mmや8mm,10mmといった報告があるが,議論のあるところである2)。Furukawaらはリンパ節の厚みが6mmを超えるとリンパ節転移との鑑別が必要と報告している3)。
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