特集 頸部リンパ節を見直す
頸部リンパ節腫脹―鑑別の手順―
頸部リンパ節腫脹の画像診断―CT・PET-CT検査―
松尾 美央子
1
Mioko Matsuo
1
1九州大学附属病院耳鼻咽喉・頭頸部外科
キーワード:
頸部リンパ節腫脹
,
CT所見
,
PET-CT所見
Keyword:
頸部リンパ節腫脹
,
CT所見
,
PET-CT所見
pp.275-279
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000069
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はじめに
頸部リンパ節腫脹は,耳鼻咽喉・頭頸部外科診療において,日常的に遭遇する疾患である。ただし,約70~80%は上気道炎などに伴う非特異的な反応性リンパ節腫脹であり1,2),発熱や咽頭痛,咳嗽などの症状も認められることから,臨床的にリンパ節腫脹の原因が推測可能である。そして以上のような症例は,経過観察や抗菌薬投与など,2週間程度の保存的加療で縮小することが多い1,2)。臨床上問題となるのは,このような経過をたどらない非典型的な症例と思われる。このため本稿では,その他の臨床症状に乏しく,リンパ節腫脹が主体である症例の診断・鑑別方法のポイントについて,CT・PET-CT所見を中心に解説する。
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