Japanese
English
特集 一側性難聴の現状とその対応
両耳聴の意義と検査
Binaural hearing: overview and clinical examination
川瀬 哲明
1
Tetsuaki Kawase
1
1東北大学大学院医工学研究科/医学系研究科 聴覚言語障害学分野
pp.202-206
発行日 2019年3月20日
Published Date 2019/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201952
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POINT
●両耳聴では,単耳聴に比較して閾値低下,ラウドネス増大を認める(両耳加重効果)。
●音源定位や雑音下の聞き取りには,左右の耳に到達する信号の時間差,音圧差のほか,頭部や耳介,外耳道による周波数フィルタ効果が重要である。
●音場での音源定位検査や雑音下の聞き取り検査は,一側性難聴症例にも適応可能であるが,検査環境,条件の設定に注意を要する。
●ヘッドホン下の音像定位検査(方向感検査),マスキングレベル差検査,両耳分離聴・融合能検査は,臨床現場において比較的簡便に計測可能な両耳聴関連検査である。
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